研究課題/領域番号 |
26463490
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
大井 美紀 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 教授 (70314987)
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研究分担者 |
下寺 信次 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (20315005)
高橋 美美 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 講師 (30380330)
矢野 宏光 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (90299363)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 精神障害者 / 就労支援 / 自己効力感 / 心理教育 / 運動療法 / 介入研究 |
研究実績の概要 |
最終年度には、本研究成果について、精神看護・精神保健分野の学会において公表し、専門領域の研究者らとの情報交換を行った。(学会発表した成果については、現在、論文を作成中)。また、平成28年度には、研究協力をいただいた法人(4事業所)が本プログラムを導入(事業化)し、利用者の健康増進に取り組むこととなった。研究者らの今後の課題は、本プログラムを改良し、筋力や柔軟性・全身持久力を向上させることや、食生活の改善行動につながる方法を開発することである。本年度、学会で発表した研究成果の概要は以下のとおりである。 [目的] 就労移行/準備期にある精神障がい者の地域生活における生活の質(QOL)を高めるために作成した「自己効力感促進プログラム」の介入効果を検証した(ランダム化比較試験。[方法]1)アウトカムは、SECL(大川らの開発した精神障害者の地域生活に対する自己効力感尺度)とWHOのQOL26(WHOの開発したQOL評価尺度)②測定時期は、介入前と介入終了時(両群とも同時期)に実施。[結果・考察]分析対象者は39名(介入群21名、対照群18名)。ベースライン時の対象者属性については、両群で有意差はなかった。SECL総得点の介入前後の変化量(p<0.001)において有意な群間差が認められた。効果の一要因として考えられるのは、自己効力感促進プログラムの構成上の工夫(以下の一連のプロセスが踏める内容であること)である。そのプロセスとは、対象者の納得(教育・学習セッションにおける主要なメッセージ「作業所に通い活動する(身体を動かす)ことが健康な脳を育てるのだ」ということを納得できた)→日常生活に組み込まれた簡便な実践(遍路万歩計を装着し、簡便な日々のレコーディングを実践した)→客観的な指標の提示(体組成の測定で身体活動の効果を客観的にも確認することができた)である。 。
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