研究課題/領域番号 |
26463491
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
永江 誠治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (50452842)
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研究分担者 |
徳永 瑛子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (10710436)
花田 裕子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (80274744)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アドヒアランス / 心理教育プログラム / 子ども / 児童精神 / ADHD |
研究実績の概要 |
薬物療法に対して拒否的な児童精神科外来患者に、個別心理教育および集団心理教育を実施し、それぞれにおける子どもの言動と行動の変化について比較した。個別心理教育は、向精神薬を服用している子どもが対象で、外来診察時の前後に30分程度の面接を数回行った。集団心理教育プログラムは、ADHDを対象とした全5回(各回90分)のプログラムを実施した。それぞれに参加した児童のうち、介入前に薬物療法に対する拒否がみられた子どもの薬物療法に対する認識・態度に関連した言動・行動を抽出し、それぞれの類似性・相違点を考慮しつつ質的記述的に内容分析を行った。個別心理教育に参加した児童は、介入時には拒否的な反応が軽減し、「やってみます」と発言するなど行動改善の兆しが見えるものの、自宅に帰った後にそれを実行することが困難であった。また、親の態度は子どもに対して威圧的あるいは無関心という特徴が見られた。集団心理教育プログラムに参加した児童は、薬物療法に対する肯定的な認識や主体性に変化が見られ、自宅に帰った後の行動変化にもつながっていた。また、子どもの服薬に対する親の認識・態度も肯定的に変化しており、子どもと親の両者が行動改善に積極的になっていると、子どもの認識・態度は、より肯定的に変化する傾向が見られた。 集団心理教育プログラムによる介入効果と改善点について、Journal of Psychiatric and Mental Health Nursingへの論文投稿を行ったものの、無作為化比較試験でないことと症例数が少ないことからリジェクトという結果であった。投稿雑誌を変更する、あるいは症例を増やし、再投稿を試みる。
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