研究課題/領域番号 |
26463498
|
研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
福山 由美 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (40529426)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 在宅看護 / 在宅医療 / 予期せぬ入院 |
研究実績の概要 |
本研究は、在宅療養者の予期せぬ入院回避を揺るぎないものとする訪問看護実践指標の開発と、実践評価可能な介入モデルの構築を図る基礎的研究を3年間で行う予定である。 平成26年度においては、在宅における介護保険利用者の「予期せぬ入院」の明確化を図る事を目的とした。 第一に、専門家会議を開催したところ、医療機関における医療職種が捉える予期せぬ入院は、DPC機能評価(すぐに退院/入院させる病院を明確化させるために、退院後6週以内の再入院を「予期せぬ入院」という定義している)を基にした考えがある。しかし、これは入院医療機関側の見方であり、在宅医療・在宅ケアとの見方とは異なるとの意見がでた。そのため、在宅ケアを担う職種が「予期せぬ」をどのように捉えているか、まずは、インタビューにて明らかにしていくことが重要であるとの意見がだされた。また、在宅医療は、各地域により異なるため、インタビューを行う際の在宅医療状況を把握することが必要であるとの方向性が示された。 「予期せぬ入院」のインタビュー調査を行うにあたって、二段階の調査を実施することにし、倫理委員会承認と調査依頼を行った。また、調査対象地域における在宅医療状況調査は、在宅療養支援診療所の看取り数の年次変化、訪問看護ステーションの医療処置実施可能状況等の項目を二次資料分析にて行い、対象地域の在宅医療状況を把握した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究のエフォートは30%であるが、今年度は、大学業務等により本研究の調査実施に向けて十分な時間をつくることができなかった。 来年度に向けて可能な限り本研究が遂行できるよう、大学業務の調整を図っていく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
在宅療養者・家族へのインタビュー調査の実施、また、それを基にした「予期せぬ入院」の事例を提示し、訪問看護師、訪問介護士が、どのような状況を「予期せぬ」と捉えているのかを明らかにしていく質問紙調査を行う。 今年度の調査を実施するにあたって、研究補助員の雇用を増やし、滞りなく調査が遂行できるよう環境整備を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は調査準備に時間を費やしたため、調査費用の一部が次年度に繰り越されることになった。また、インターネットサーベイを行う予定であったが、調査対象者である訪問看護師、介護士等に調査方法の確認を事前に行ったところ、インターネットに入力するよりも紙媒体の調査票が記入しやすいとのことであり、調査回答回収率確保のためにも、調査方法の変更を生じることになった。
|
次年度使用額の使用計画 |
調査費用(郵送代金、逐語録の入力委託、研究補助員謝金等)に使用する予定である。
|