| 研究課題/領域番号 |
26463516
|
|---|
| 研究機関 | 兵庫医療大学 |
|---|
研究代表者 |
堀口 和子 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (30379953)
|
|---|
| 研究分担者 |
衣斐 響子 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (00639859) [辞退]
青木 菜穂子 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (50510997) [辞退]
岩田 昇 広島国際大学, 心理学部, 教授 (80203389)
鈴木 千枝 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (10635832)
平谷 優子 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60552750)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
| キーワード | 家族支援 / 家族介護者 / 中重度要介護者 / 在宅介護 / 介護継続 |
|---|
| 研究実績の概要 |
平成28年度は、昨年度に引き続き、家族支援プログラムパッケージの作成とその実用化に向けて会議を行った。家族支援プログラムパッケージの作成では、家族介護者を対象に「生活と介護のバランスを保持するための対処行動」についてインタビューを実施した。その結果、「要介護者と家族の生活パターンを同調させる」、「家族介護者自身の身体の健康維持に努める」など6カテゴリーが抽出された。これらの結果は、家族支援プログラムパッケージの「生活と介護のバランス」の家族支援に含めた。また、家族介護者を対象にした既存の在宅介護の包括的な調査研究を用いて、家族介護者の生活に及ぼす在宅介護のネガティブな影響とポジティブな影響を検討した。その結果、家族介護者の社会機能障害の発現が介護犠牲という認識の前駆状態であり、社会活動制限感は自己犠牲を増悪し、気分転換は自己犠牲を軽減する対処方略であった。一方、ポジティブな認知評価や介護のペース配分でポジティブ心理は促進され、自己・家族成長の前駆状態であった。私的な支援追求や介護役割の受容が満たされれば、自己・家族成長が促進されていた。これらの結果は家族支援プログラムパッケージの「家族介護肯定感」の家族支援に含めた。
以上、検討した家族支援内容について、訪問看護認定看護師を対象に家族支援内容の妥当性や家族支援プログラムパッケージの現場での実用性について会議を実施した。その結果をもとに家族支援プログラムパッケージの緻密性を検討した。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、家族支援プログラムパッケージの試用と実用化の検討をする予定であった。家族支援生活評価チェックリスト（以下、FACL）の7側面に基づき、家族支援プログラムパッケージの家族支援内容を検討しているが、臨床現場での実用化を重視すると、多様な状況が想定された。家族支援内容について家族介護者・要介護者の特性、介護以外の生活状況、状況に対する対処方略などを考慮し検討している。やや遅れている原因は家族支援内容の検討に最も時間を要したことからである。
|
| 今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、訪問看護師を対象にFACLに基づいた家族支援プログラムパッケージの妥当性と現場での実用化を検討し、家族支援プログラムパッケージを完成させる。その後、近畿地方の訪問看護ステーションの管理者に研究の依頼を開始し、試用に向けての取り組みを行う予定である。まずは、家族支援プログラムパッケージを共に検討した訪問看護認定看護師の協力を得ながら進めていく予定である。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた家族支援プログラムパッケージの作成・試用が遅延したため、フィールドで使用する助成金が未使用になったためである。
|
| 次年度使用額の使用計画 |
平成29年度は、家族支援プログラムパッケージを完成させ、パッケージの試用に向けて、訪問看護ステーションの協力施設のさらなる開拓と、介入研究に向けて必要な経費を使用する予定である。
|
