本研究の目的は、わが国で急速に増加している独居者と高齢夫婦世帯は、在宅見取りが困難である。この困難事例についてのニーズとケアのアウトカム評価からケア実施とケア体制を検討した。研究3年間に在宅ケアで看取った独居90例、高齢夫婦世帯153例を調査した。独居者と高齢夫婦世帯ともに痛みやその他症状・不安・孤独感・孤立状態が強く見られた。介護力に問題が多く、社会資源利用はあるが特にインフォーマルサポートが少ない事例もある。死亡前2週間にニーズが多い。一方でケアのアウトカムとして精神面では改善も見られた。看護師と介護職の訪問の頻度の増加とケア時間延長、多職種との連携の重要性が高い。
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