研究課題/領域番号 |
26463523
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
津田 紫緒 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00402082)
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研究分担者 |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
青柳 美樹 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (60334976) [辞退]
山崎 恭子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (70347251)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 保健師 / 健康保険組合 / 育成 |
研究実績の概要 |
本研究は、近年少子高齢化や疾病構造の変化、医療費の高騰等を受けその役割が変遷しつつある健康保険組合の保健師による活動に焦点をあて、活動環境の特性・ニーズ、技術、専門能力やその習得・獲得方法を明らかにし、健康保険組合の保健師の育成方策を検討することを目的とした。 平成29年度は以下(1)~(3)を行った。 (1)初年度以降に収集した資料を精査し、対象文献15篇について健康保険組合の保健師の活動に関する国内文献検討を行った。健保保健師の活動分野は多岐にわたり、その活動手法はポピュレーションアプローチ、集団支援、個別支援があった。課題として、支援技術の向上、事業所等との連携、健保保健師活動の共有の必要性などが挙げられ、具体的な活動方法論の解明、技術向上に関する研究や事業所との連携構築の必要性が明らかになった。 (2)平成26年度に再検討した計画に基づき平成27年度の調査準備を経て、平成28年度に実施した面接調査結果の分析を進めた。健康保険組合保健師を対象とした13件の面接調査からは、多様な保健師の活動環境が明らかになったとともに、個別支援や集団支援、ポピュレーションアプローチなどの実践にあたって活用している手法やそれらの実践に影響する健保内職員や事業所担当者との連携や役割分掌等の課題が示唆された。保健事業事務担当者20件の面接調査(保健師雇用組合9件、保健師非雇用組合10件)からは、保健師に期待する知識や技術として、糖尿病をはじめとした生活習慣病等の疾病、治療などの医学的知識や行動変容を促す保健指導技術があげられた一方、より効果的な取り組みを目指す仕組みづくりの視点や実行技術等の必要性も示唆された。 (3)(1)、(2)を踏まえ、健康保険組合の保健師に必要な技術、専門能力の整理を進め、組織内および多健保協働で取り組む育成方策について検討した。
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