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2016 年度 実施状況報告書

福島原発事故により妻子が自主避難した男性労働者への支援方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26463539
研究機関東京医科大学

研究代表者

黒田 眞理子  東京医科大学, 医学部, 教授 (60265725)

研究分担者 戸ヶ里 泰典  放送大学, 教養学部, 教授 (20509525)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード自主避難 / 福島原発事故 / 男性労働者 / 放射線 / 別居 / 同居 / 経済的支援
研究実績の概要

本年度は福島県内の企業に勤務する男性労働者を対象に、無記名自記式郵送調査を行った。32企業に2209人分の研究説明書と質問紙、個別の返送用封筒を2016年2月に送付した。
587通を回収(回収率26.6%)した。そのうち579通(有効回答率26.2%)を分析対象とした。平均年齢は44.4歳(SD=12.7)であり、既婚者は366人(63.3%)であった。子どもがいる者は358人(61.9%)であり、358人のうち妻子が東日本大震災発生後に自宅以外の場所に自主避難した者は81人(22.62%)であった。81人中、自主避難先が県外の者は57人(70.4%)、県内の者は22人(27.2%)、県内県外の両方の者が2人(2.5%)であった。調査時点現在自主避難中の者は16人(避難継続群:19.8%)、自主避難を中止し福島県に戻ってきた者は65人(避難中止群:80.2%)でその避難期間は、1か月から37か月、平均9.0か月(SD=9.8)であった。
避難継続群、避難中止群の平均年齢はそれぞれ、46.0歳(SD=7.9)、45.1歳(SD=9.6)であった。
妻子の自主避難を決めた理由(複数回答)は、「放射線の子どもへの健康影響が心配」が最も多く68人(84.0%)、次いで「あの時避難していればと後悔したくない」が31人(38.3%)、「放射線に関して公開される情報が信頼できない」が24人(29.6%)、「居住地の放射線量が高かった」が20人(24.7%)であった。
妻子の自主避難先の住まいを決め手となる理由は「放射線の影響が少ない」が最も多く37人(45.7%)、次いで「親族が近くにいる」が35人(43.2%)であった。 「放射線の影響が少ない」、「住宅補助がある」が決め手となったとの回答は避難継続群に多かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、質問紙調査のデータ入力と分析を実施したが、研究者がそれぞれに多忙のためデータのクリーニング作業が遅延し、分析時間が不足した。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、福島原発事故により妻子のみが自主避難した経験を持つ男性労働者への質問紙調査の分析をすすめ、面接調査の結果と併せてまとめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度中に分析結果を学会発表する予定であったが、研究者の多忙のためすべてを実施することができず、一部の分析にとどまった。
平成29年度はすべての分析を実施し、学会発表を行う予定である。

次年度使用額の使用計画

5月~6月に分析を実施し、年度内に国内外の学会で発表する。
10月~12月に質問紙調査、面接調査のまとめをする。
学会発表時の交通費などに使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 福島原発事故により妻子が自主避難した男性労働者に関する調査 第1報2017

    • 著者名/発表者名
      黒田眞理子、吉岡京子、戸ヶ里泰典
    • 学会等名
      第5回 日本公衆衛生看護学会学術集会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2017-01-21 – 2017-01-22

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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