研究課題/領域番号 |
26463540
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
五十嵐 愛子 創価大学, 看護学部, 教授 (70334852)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 薬物依存症者 / 回復支援 / ドラッグ・コート / 地域連携 |
研究実績の概要 |
平成28年1月から2月にかけてカリフォルニア州薬物依存症回復施設スタッフ9名にインタビュー調査した内容を逐語録にに起こして分析した。分析した内容を所属する日本アディクション看護学会第15回大会で発表した。発表内容は以下である。対象援助職者の属性は女性5名、男性4名、米国人7名、日本人2名、年齢は30代から60代であった。最終学歴は高校2名、短大・専門学校2名、大学2名、大学院3名で、そのうち2名は薬物使用歴がなく、7名は薬物使用歴のあるリカバリースタッフであった。薬物依存症者の担当数は約50名から1000名、担当年数は1.5年から26年であった。リカバリースタッフは研修やカレッジでドラッグコートカウンセラーなどの資格を獲得していた。9名の逐語録を内容の類似性に従って分類化した結果、①患者を尊重している、②患者との人間関係は回復のカギ、③治療施設の紹介、他施設との連携、④刑務所に戻らないケア、⑤良いケアをしているかの評価、⑥やりがいのある仕事の6カテゴリーに集約された。患者に偏見を待たずに患者の意思を尊重する一貫した姿勢と、彼らの自尊感情を高めるような治療プログラム、さらに治療施設と地域の諸機関の連携が回復につながっていると考察された。 現在、①平成27年度インタビュー者9名と平成28年度インタビュー者9名の調査結果をまとめている、②視察した薬物依存症治療施設の概要と連携についてまとめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度は、計画していたカリフォルニア州の薬物専門裁判所公判傍聴日程と研究者の業務日程との調整がつかず、カリフォルニア州の薬物専門裁判所と薬物依存症回復施設への調査は実施できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
1.平成26年度、平成27年度と同様にカリフォルニア州薬物依存症回復施設スタッフへのインタビュー調査(約5~10件)と薬物裁判公判傍聴を進める。 2.調査結果をまとめ、所属する学会等で発表する。 3.4年間の調査結果を報告書にまとめ、関係機関に配布する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度において、計画していたカリフォルニア州薬物専門裁判所の傍聴が先方と 研究者の日程調整が合わなかったため、渡航できず旅費等が未使用になりました。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度残額で、今年度はカリフォルニア州薬物専門裁判所の傍聴と薬物依存症治療施設スタッフへのインタビュー調査と調査結果をまとめる報告書作成代等に使用します。
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