研究課題/領域番号 |
26463547
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
阿南 あゆみ 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (00369076)
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研究分担者 |
辻 真弓 産業医科大学, 医学部, 准教授 (40457601)
中田 光紀 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (80333384)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 交代制勤務 / 女性看護師 / ストレス状況 |
研究実績の概要 |
本研究は交代制勤務女性看護師の精神的・身体的ストレス状況を、労働による影響を実証する優れた酸化ストレスマーカーである尿中8-OHdGと抗酸化能(PAO)を測定に取り入れ、職場環境における労働ストレス要因を多角的に探ることを目的とした。男性看護師も徐々に増加はしているものの看護師総数の約5%の割合であり、依然として女性看護師が多くを占める。そこで本研究は、女性看護師の精神的・身体的ストレス状況を解決する基礎資料とするための調査を行ったものである。 産業医科大学若松病院の女性看護師に参加の同意を得て行った。日勤専従看護師をコントロール群とし、交代制勤務看護師(日勤+夜勤)とのストレス状況について比較検討を行った。この際、尿中8-OHdGは女性の月経周期(黄体期)に影響を受けるため、質問紙による月経周期調査と尿中エストロゲンおよびプロゲステロンの測定も同時に行った。仕事量の調整は各病棟や部署の超過勤務状況を事前調査し、仕事量の偏りを調整し、勤務時や休日の際に万歩計を装着してもらい運動量を調整変数として扱う。 本研究によって得られた成果は、女性看護師のみならず交代制勤務を有する介護職等の医療職や専門職にも応用可能であると予測する。女性の就労環境を構築するにあたり、働きやすい職場環境の実現や離職を防ぎ長く働き続けることができるために何が必要であるかを探るために、精神的・身体的ストレス状況の実態を明確にすることは重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年は質問紙作成やプレ調査を行い研究準備を行った。平成27年6月より産業医科大学若松病院看護師へ研究説明を行い、10月までに調査同意を得た(交代制勤務群34名,日勤専従群16名)。11月より質問紙調査と採血・採尿を行う本調査を開始し、平成28年5月に本調査終了予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年4月より随時、質問紙の入力を開始している。5月に全ての調査が終わり次第、尿中8-OHdGと抗酸化能測定を行う予定である。ストレス状況のデータがそろい次第、学会発表や論文発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年11月より本調査の実施を行い、平成28年5月に質問紙調査ならびに生体資料(血液・尿)採取を終了する予定である。全ての生体資料が揃った後に、酸化ストレスマーカーや抗酸化能ならびに女性ホルモン測定を予定しているためである。
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次年度使用額の使用計画 |
酸化ストレスマーカー,抗酸化能,女性ホルモン測定のための費用とする。
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