研究課題/領域番号 |
26463553
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研究機関 | 尚絅大学短期大学部 |
研究代表者 |
重松 由佳子 (有馬由佳子) 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90320390)
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研究分担者 |
鳩野 洋子 九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268) [辞退]
藤野 成美 佐賀大学, 医学部, 教授 (70289601)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | パートナーシップ / 地域組織 / 保健師 / 地域組織活動 / 児童虐待予防 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、児童虐待の発生予防・早期対応にむけた、自治体保健師と地域組織の役割共有し活動を推進するパートナーシップのプロセスモデルを構築することである。 平成26年度は、先行事例の分析と先行文献の検討、児童虐待予防にむけて多機関が取り組んでいる活動の聞き取り調査の分析を行った。平成27年度は、児童虐待予防の先進国であるフィンランドのネウボラの関係組織との役割共有に関する調査、イギリスにおける児童虐待防止協会・MASHの調査を行った。平成28年度は、聞き取り調査の分析、及び、フィンランドとイギリスの視察から得た知見をもとに、地域組織と保健師のパートナーシッププロセスモデルを構築した。 今回構築した地域組織と保健師のパートナーシッププロセスモデルは、保健師は、健康課題に関する情報や役割を共有するための機会の提供や仕組みの構築、活動推進にむけた基盤整備、自治体の保健関係部署の一貫した関わりの調整、パートナーシップに関する評価を行っていた。地域組織は、地域の他組織との情報交換、健康課題の共有、自組織の特性をいかした役割の認識、サービスの質向上にむけた研修等への参加、活動の基盤として必要な情報や仕組みの提案を行っていた。自治体保健師と地域組織のともに行う活動は、サービス・健康課題に関する情報交換・健康課題の共有・役割共有・パートナーシップ活動の評価だった。 本研究の成果は、第一に、児童虐待予防に向けたパートナーシッププロセスにおける自治体保健師・地域組織の活動が明らかとなったこと。第二に、各々の活動を尊重しながら情報や役割を共有することで自組織の課題を認識し自組織内で解決しながらパートナーシップを構築し役割を遂行していることが明らかになったこと。第三に、国内外での動向や知見と実際の自治体保健師と地域組織の活動をふまえてパートナーシッププロセスモデルを構築したことである。
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