《研究目的》1)保健師がこども虐待ボーダーライン事例支援にもちいている支援スキルを明らかにする。2)こども虐待ボーダーライン事例に対する保健師の認識と支援スキルの関連を明らかにする。《研究の意義・独自性》こども虐待ボーダーライン事例を支援している保健師がもちいている支援スキルには暗黙知が多く、明らかにすることはハイリスク母子に対する支援に役立つ有意義な研究である。 《研究方法》平成29年4月~平成29年10月に無記名自記式質問紙調査による横断研究を行った。調査内容は基本属性(性、年齢、経験年数、管轄地域の人口)、こども虐待ボーダーライン事例に遭遇した経験の有無と虐待種類別の経験事例数、要保護児童対策地域協議会(児童虐待予防ネットワーク)への参加状況、こども虐待に関する認識、こども虐待ボーダーライン事例支援スキルの実施状況、今後獲得したい支援スキルについてであった。分析方法は統計解析ソフトを用いて記述疫学分析を行った後に、こども虐待に対する認識の因子分析を行い、こども虐待ボーダーライン事例支援スキルの実施状況と認識の関連を分析した。島根大学医学部倫理員会の承認後に調査を実施した。 《研究成果》平成30年度は、小児保健学会で「保健師が継続支援するこども虐待ボーダーライン事例の生活環境」、こども虐待防止学会で「保健師のこども虐待ボーダーライン事例への子育て支援に関する認識」、日中韓看護学会で「Public health nurse's skill of abused child's support in boundary cases」の発表を行った。現在、論文の投稿中である。
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