研究課題/領域番号 |
26463564
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
石川 麻衣 高知県立大学, 看護学部, 講師 (20344971)
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研究分担者 |
時長 美希 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00163965)
上田 修代 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40637526)
小澤 若菜 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584334)
川本 美香 高知県立大学, 看護学部, 助教 (10633703)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 地区マネジメント / 公衆衛生看護管理 / 行政保健師 / 地区活動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、行政保健師の地区マネジメントを解明し、行政保健師の地区マネジメントを向上させる方法を開発することである。平成26年度は、地区マネジメントの実態を明らかにするための調査枠組み構築に取り組んだ。行政保健師の地区活動及びマネジメントに関する文献をもとに、地区マネジメントの目的、成果、構成概念を分析した。 公衆衛生看護の教科書を比較検討した結果、一部に、地区活動と地区管理を同一視している記述も存在した。しかし、地区マネジメントは、「地区への責任を基盤に地区全体のあるべき姿を描き、その実現に向かって地区活動を質の高い活動として実施し、成果を上げるために行われる一連の取り組み」であり、「一連の地区活動の過程を繰り返しながら、地区で生活するすべての人が健康的な生活を維持・向上できるように受け持ち地域を変化させるしくみを構築するために、地区内外に向けて保健師によって発揮される機能」として、地区マネジメントと地区活動との関係を整理できた。 そこで、保健師が実施した地区活動の内容が具体的に読み取れる文献を選定し、文献中の地区マネジメントの事象を分析した。看護管理活動の3つの活動である、1.ケアのマネジメント、2.ケアの看護サービスとしての組織化、3.ケアの政策的観点からの発展、の観点で、状況・出来事、保健師の支援、保健師の認識に関する記述を抽出し、そこから地区活動に含まれる地区マネジメントの意味を分類整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、本年度中に全国の実態調査を実施する予定であった。しかし、研究班会議で検討した結果、調査用紙開発のためには、綿密な文献調査を行い、地区マネジメントと地区活動の概念整理、および、組織や地区の規模による地区マネジメントの違いを明らかにする必要があると判明した。そこで、当初より文献調査の期間を延長し、地区マネジメントの概念分析を実施することとした。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、全国市町村における地区マネジメントの実態を、地区診断の実施及び地区活動計画の立案・実施・評価・改善に関する活動状況から明らかにすることを目的に、全国市町村を対象に、自記式質問紙の郵送調査を実施する。 また、行政保健師を対象としたグループインタビューを実施し、地区活動における地区マネジメントの実践を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画を変更し、今年度行う予定だった郵送調査を次年度にした。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に郵送調査を行うための印刷費および郵送費、調査結果入力を依頼する人件費として使用する。
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