本研究の目的は、東京都特別区(23区)保健師と7大学教員の協働により、保健師選択制導入による成果を評価することである。学生・保健師・教員を対象とし、保健師選択制実習導入前の2013年度から導入後の2014、2015年度に、厚生労働省の示した「保健師教育の技術項目と卒業時の到達度」(技術項目)の98項目を学生が到達できたかどうかを調査した。その結果、学生が技術項目を到達できたと回答した割合の98項目の平均は、各対象とも、選択制後に有意に上昇し、改革による一定の成果が得られたと考えられる。研究は保健師教育改革の成果を精度の高い多くの情報で示し、今後の保健師教育の評価や質向上に寄与すると考えられる。
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