研究課題/領域番号 |
26463579
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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研究分担者 |
鳩野 洋子 九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268)
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
合田 加代子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (20353146)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 子育て支援 / 高齢者 / 男性高齢者 / 社会貢献 / 地域貢献 / 社会活動 |
研究実績の概要 |
本研究の研究目的は、高齢者世代が参画する地域のつながりを重視した効果的な子育て支援プログラムを検討することである。これまでの検討の中で最終的には子育て支援者となる高齢者自身の健康への寄与も念頭に置いていることから、地域とのつながりが薄く、退職後の生きがいや健康保持が社会的課題となっている男性高齢者を対象者とすることとし再検討してきた。また関係機関からの聞き取りやコミュニティ・エンパワメントに関する手法等から、「学習」という要素や生涯学習を行う人々への社会の人的資源としての期待を重視する必要性が考えられた。 そこで最終年度では、主に高齢者の学びの場であるシニア大学等での学習者1,092名を対象とし、女性と比較した男性高齢者の特徴や子育て支援を含む社会貢献への関心度やニーズ等について把握するための調査を実施し、766名(男性58.5%、女性40.8%)から回答を得た。子育て支援へ既に参加している割合(参加率)や参加していないが興味・意欲がある割合(参加意欲)については、参加率は男女で有意差がなく、参加意欲は女性の方が有意に多かったものの、男性も7割近い者が少なくとも興味を示していた。男性のみ抽出した分析において、現在は参加していない者は89.1%であり、そのうち、今後の参加意欲は、興味あり・参加したい・近々参加予定と答えた者(参加意欲あり群)が55.0%であった。さらに参加意欲あり群はなし群と比べて、平均年齢には有意差はなく、孫の世話経験や社会活動、地域貢献や生涯学習へ関心がある者等の割合が有意に多く、社会活動満足度が有意に高かった。参加意欲がある男性のニーズとしては、公的機関からの情報提供が最も多かった。これらからプログラムに必要な構成要素を抽出し、プログラム案の検討を行った。また障害をもつ子どもと親への高齢者による支援の可能性についても検討を行った。
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