本課題ではCREBHが生活習慣病、特に非アルコール性脂肪肝の発症・進展にどのように関わっているかを検討した。CRISPR/Cas9システムを用いたCREBH肝臓特異的KO(LKO)マウスの作成に成功した。このマウスは絶食時に血中脂質の明らかな上昇を呈した。その原因の一つに脂肪酸・コレステロール合成の発現を支配する転写因子SREBPの上昇にあることを明らかにした。非アルコール性脂肪肝のモデルであるメチオニン・コリン欠損食をLKOマウスに負荷すると早期に激しい肝障害を呈した。本課題では新たな遺伝子改変マウスの作成方法を確立し、CREBHの欠損が非アルコール性脂肪肝を誘発させることを明らかとした。
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