慢性腎蔵病(CKD)患者にて心血管疾患を引き起こす、異所性石灰化進展の抑制を目指した栄養療法を開発するために、骨と血管の臓器相関によるリン代謝調節を明らかにすることを目的とした。本研究では骨と血管双方で機能するリン調節候補分子の検討をin vitro、 in vivoで行った。破骨細胞分化ならびに血管石灰化の両方で発現上昇する遺伝子から候補を絞り、種々の解析を行った結果、血管石灰化に伴って発現が上昇し、CKDモデル動物大動脈血管の石灰化部位にて発現し、リン調節分子として機能する可能性のある分子を明らかにした。今後、栄養との関連などさらなる検討を行い、栄養療法の開発につなげていく。
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