これまで、食後血糖は消化管内容物の粘度との関係から説明されることが多かった。しかし、小腸内容物の粘度を上昇させないにも関わらず、食後血糖を緩和する水溶性食物繊維が存在する。一方、これまでの研究で、食後血糖は、消化管内容物中の糖の拡散に依存することがこれまでの研究から明らかである。本課題では、食後血糖を決定する新たな因子の探索を行った。その結果、不溶性食物存在下で糖の拡散は、粘度ではなく、ブラウン運動に影響を及ぼす水の拡散や自由水が関わっていることをベイジアンネットワークを用いて明らかにした。すなわち、糖の吸収速度は、水の拡散や自由水が関わっている可能性が不溶性食物存在下条件で示唆された。
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