本研究では、人文社会科学の諸分野において特に国外において盛んになっている音、聴覚に関する研究(サウンド・スタディーズ、聴覚文化論)について、社会学での研究が国内外ともに不十分であるため、社会学のこれまでの研究成果をもとに、特に研究上の視点と方法に焦点をあて研究を行った。人文社会科学において音や聴覚の研究は、視覚に比べ行われてこなかった研究テーマである。本研究では特にマックス・ウェーバーの音楽についての研究をもとにサウンド・スタディーズ、聴覚文化論のこれまでの研究について検討した。このことを通してそれらの研究の課題を明らかにし、それらの研究と社会学の研究とを結びつけ、展開するための基盤を示した。
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