磯崎新、今野勉、高松次郎を事例に、第2次世界大戦後の日本の現代芸術を、マス・メディア(放送文化と出版文化)を分母とした文化現象として捉え直した。特にテレビ映像が、現代芸術に与えた影響を検証し、これを明らかにすることができた。 論文の発表のみならず、展覧会やテレビ番組の制作を通じて、文化学の研究手法、公開手法を新たに提起することができたと考えている。特に、高松次郎が出演するテレビ番組の発見、そのテレビ番組を映像資料として展覧会で展示し、新たにドキュメンタリー番組を制作し、映像資料を基にした展覧会を実現した循環に、現代性があったと考えている。
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