研究課題/領域番号 |
26503007
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
藤井 浩基 島根大学, 教育学部, 教授 (50322219)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 文化芸術教育 / 韓国 |
研究実績の概要 |
2014年度に実施した諸作業を通して,本研究では,韓国の音楽文化政策の動態について,日本の芸術文化政策との関係から分析していくアプローチを見いだすに至った。特に,2015年は日韓国交正常化65周年であったことから,それらを記念した両国の芸術文化交流が活発に行われた。それらの事例から韓国の芸術文化政策の現状を把握するとともに,日韓の芸術文化交流の源流を遡及する試みを行った。 具体的な成果としては,2016年3月31日から4月3日まで米国シアトルで開催されたAssociation for Asian Studies Annual Conference 2016に参加し,パネル“Music and Cultural Intersections in East Asia”の一環として,“Music and Political Reconciliation between South Korea and Japan: The South Korean Student Cultural Emissary Delegation in 1960” と題した口頭発表を行った。 韓国の「文化芸術教育支援法」と「芸術家福祉法」に関する直接的な調査としては,2016年1月に韓国芸術総合学校他で,これらの法に関わって活動を行っている団体関係者に聞き取り調査を行った。「韓国版エル・システマ」ともよばれる韓国芸術文化教育振興院「夢のオーケストラ」事業を運営するキム・ジョンソン氏からは,多文化教育と結びついたオーケストラを支援する活動についての資料や情報を得た。また,同じく韓国芸術文化教育振興院が発行する『国家別社会文化芸術教育政策事例研究』他の最新の資料を入手し,目下,翻訳,解題作業を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に必要な基礎資料・情報は概ね揃えることができた。また,海外の学会で口頭発表を行うなど,成果公開,発信も行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度にあたり,当初の計画を着実に進め,研究を総括するとともに成果公開に努めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本務(所属学部の入試部門長)にともない,当初予定していた韓国での調査や学会発表の日程や研究協力者の都合が合わず,実施できなかったものがあったり,実施しても期間を短縮したりしたため,旅費等に残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度に当たるため,複数の成果公開(海外での研究発表他)を計画しており,執行する予定である。
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