研究課題/領域番号 |
26503015
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
柴田 みゆき 大谷大学, 文学部, 教授 (50321063)
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研究分担者 |
三浦 誉史加 大谷大学, 文学部, 准教授 (00440868)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 紋章 / 系図 / 円形系図 |
研究実績の概要 |
(1)本研究において予定されている現地調査を複数回、行った。 (a)紋章に関する海外現地調査を1回行った。行き先はイングランド地方である。この現地調査により、イングランドにおける紋章情報の保存と研究の実態を多方面にわたり情報収集することができた。期間は平成29年8月10日より21日である。 (b)系図表示のバリエーションに関する国内現地調査を2回行った。(i)円形系図資料を保管する東京の複数の機関において、研究者との意見交換及びデータ収集を行った。期間は平成29年8月22日から25日である。(ii)円形系図資料を保管する他の期間への調査旅行の前調査として、京都の系図情報を保持する期間での現地調査を行った。期間は平成29年9月18日である。 (2)平成29年度までの本研究の成果として、口頭発表を2回行った。 (a)1回目は、(1)の現地調査を中心に、現在までの本研究を概観するものである。発表タイトルは『本邦における紋章研究の諸問題』である。平成29年12月16日に開催された、京都市の大谷大学人文情報学科主催の第二回ワークショップ「人文情報学研究の最前線-The Leading Edges of Humane Informatics2017-」で発表された。 (b)2回目は、史実を元とする劇作から人文学領域にみる紋章の意味を検討するものである。発表タイトルは"Illegitimate Sons around King John: In Anlysis of Coats of Arms"である。平成30年3月23日に、シンガポールのRoyal Plaza on Scottsで開催された10th International Conference on Language, Literature, Cultureで発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
イングランドにおける海外現地調査において、本研究の推進にあたり最重要といえる、大英図書館所蔵のThe Dering Rollを目視確認し、問題点の整理を行うことが出来た。また、紋章院にも足を運び、情報収集を行うことができた。この点において、前年度までの遅れを挽回することが出来た。また、本邦における円形系図の調査を大きく推進することが出来た。 一方で、ポーランドにおける紋章調査は進んでいない。また、収集したイングランドの紋章情報につき、十分な整理が行き届いていない。これらの点につき、遅れが見えている。
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今後の研究の推進方策 |
(1)現地調査を再度行う。 (a)紋章調査について、平成29年度のイングランド調査によりさらに調査が必要と思われる箇所がいくつか見つかった。この点につき、現地調査を再度行う方向である。 (b)本邦における円形系図の調査につき、さらに調査が必要と思われる箇所がいくつか見つかった。この点につき、九州地方の博物館及び台湾の台湾大学図書館に、アジア地域の系図資料が保管されているという情報が寄せられた。関係者と連絡を取り、現地調査を行う方向である。 (2)収集資料を整理する。具体的には、イングランドの紋章情報につき、十分な整理が行き届いていないものが多い。この点につき、整理する。 (3)研究成果を公開する。具体的には、平成30年度の研究のスナップショットを、各学会等で発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に予定した書籍を購入できていない。また、平成29年度に予定したポーランドへの現地調査ができていない。 書籍分の予定額については、平成29年度の海外現地調査において、大英図書館で閲覧すべき書籍が多数発見されたため、平成30年度の予算とあわせ、再度予定の現地調査に回す予定である。 ポーランドへの現地調査の予定額については、本来予定していた費用が確保できないため、イングランドへの再度の現地調査と、本邦における円形系図資料の現地調査に分割転用する。
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