本研究では熊本県を対象として、1960年代以降に無住化した集落を把握し、①無住化から消滅までの過程を段階に分け、集落の消滅プロセスを明らかにすること、②無住化集落における土地の所有状況の実態を明らかにすること、③無住化集落における集落環境の維持管理の可能性を明らかにすることを目的とした。 その結果、①1960年代以降に26の無住化集落、2つの消滅集落が存在すること、②無住化から消滅までを、初期、中期、末期、消滅の4段階に分けることができること、③末期に近づくにつれて徐々に土地が荒れること、④初期に近いほど土地の所有者が管理している可能性が高く、土地の利活用の可能性が高いことなどを明らかにした。
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