本研究の目的はパルスカウント検出器として機能し、かつ複数個(1000程度)のイオンもその個数に応じた出力をえる検出システムを開発することにより極微量の試料の組成比や同位体比の測定を容易にし、我々の開発している超高感度極微量質量分析システムの機能の飛躍的向上を目指すことであった。高速アナログスイッチとFET入力オペアンプを用いた電子回路の基本設計を行なった。それに基づき試作も行った。その結果、ほぼ予定の性能に達したが、ベースラインの変動による積分値の変動が見られたこと、初段アンプ発するノイズが測定結果に無視できない影響をあたえること、等の問題点も見つかった。
|