研究代表者らが新しく考案した2種類のイオン化法である1) 白金スパッタ蒸着法を利用したレーザー脱離イオン化(Pt-SALDI)と2) タッピング型走査プローブエレクトロスプレーイオン化(t-SPESI)を利用して、新規なイメージング質量分析(IMS)法の開発を行った。Pt-SALDI-IMSにおいて、浸透性農薬を投与した植物の葉を試料として、植物内における農薬の分布の経時変化を追跡した。一方、内径150 nmのキャピラリーを持つナノピペットを用いたt-SPESIにおいて、OHPフィルム上に描いた赤色インクパターンの質量分析イメージングの結果、従来を超える10 μm以下の空間分解能を達成できた。
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