既知物質の質量分析スペクトルデータを利用して、スペクトルデータと物質の化学構造の相関関係を算出し、その結果を用いて、未知物質の質量分析スペクトルデータからその部分的な化学構造を推定する方法を提案しその推定性能を検証した。とくに、この方法は、化合物の母核構造となることが多い環状部分構造の推定に有効であることがわかった。具体的には、スペクトル内のピークに対して、既知データからそのピークが現れたときに環構造を持つ確率(スコア)を算出し、未知物質のスペクトルに現れるすべてのピークについてスコアの平均を計算する。
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