研究成果の概要 |
本研究は、内耳末梢前庭における微小重力応答遺伝子の同定を目的に、STS-129, 131, 135において、スペースシャトル帰還後数時間でマウスより側頭骨サンプルを摘出し、顕微鏡下に前庭(平衡斑・半規管・前庭神経節)と蝸牛に分けて摘出し、RNAを抽出してマイクロアレイによる発現解析を行った。その結果、GABA関連遺伝子、骨代謝関連遺伝子、DNAダメージ修復遺伝子などの424遺伝子について2倍以上の発現増加を認める一方で、カルシウム結合蛋白などの306遺伝子について1/2以下の発現減少を認めた。これら遺伝子の発現変化は、微小重力環境滞在によって耳石代謝に及ぼす変化を表していると思われた。
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