シロイヌナズナの花茎に過重力処理を行うと花茎の伸長が抑制された。この時、オーキシン応答性遺伝子であるAux/IAA19遺伝子の発現は過重力処理により減少していた。これらのことから「過重力刺激がオーキシンを抑制し、その結果、花茎の伸長が抑制された」というモデルを構築したが、オーキシン過剰変異体の野生型の間でキシログルカンの分子量に違いが見られず、抗重力におけるオーキシンと細胞壁多糖の再構成や細胞伸長の関係は、今後はより慎重な解析が必要となってくると考えている。 一方で、過重力に応答して発現が変動する細胞骨格系の遺伝子が見つかり、細胞骨格系を含めた抗重力反応システムの解析の重要性が示された。
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