研究実績の概要 |
生後8週齢以上の発達と老化過程にあるSDラットを目的の週齢まで育て、麻酔下で体血圧(BP)、頭側への血流(BF)(脳への血液供給の一部を反映)及び心拍数(HR)を計測し、一部は急性の受容器反射求心路の切断処置を行って、90°Head-up tilting(HUT)による体位変換時とHUT中のそれら変化を追求し、それら循環指標の基礎値とHUT体位変換による変化が発達と加齢で、どのように異なるかを追求した。 昨年度より老齢ラットでの実験例数は増え、生後から約2年齢までの体重変化と麻酔下のBP,BF,HRの基礎値ならびに水平仰臥位からHUT開始時、30分のHUT中、HURから水平に戻したときの各値と体位変換時時の変化の詳細を明らかにした。 HUによる体位変換はは体軸方向の静水圧勾配は変わり動脈圧も変化することを確かめ、その後、短期調節として瞬時に働く圧所容器反射が幼弱で機能が確立していない、あるいは加齢で気に追うが減弱していると働きが弱いと血圧変動が大きい。後者の場合、結果は血管系の機能、即ち血管構造が成熟と異なってくることに起因することも含まれることを示唆した。 TBD、本研究では圧受容器反射の入力を神経切断と受容器部位の破壊(SAD)した動物での実験例数を増すことによって、その機能の低下が体位委変換時の血圧値を一定値に保とうとすることが圧反射が働かないとで上手くいかず、加齢現象で反射機能が悪くなると血圧保持能は悪いことを明らかにした。老齢ラットでは。上記のHUT直後の血圧の減少から増加に転じて一定値に達するまでに要する時間が極めて長(研究発表:成果公表が分かるよう、敢えて学会発表も含めて掲載した )。
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