血管内圧は重力による静水圧が関与し体位変換と姿勢で血管の圧勾配が変化する。その変化に対して主に動脈圧受容器反射(BR)が働き、一般に血圧と呼ぶ血液還流圧(体血圧Systemic Arterial Pressure: SAP)は適切に保たれる。若齢から老齢のラットで立ち上がり姿勢の90°Head-up Tilt(HUT) の体位変換を行って30分維持した。その結果、HUT直後とその姿勢を保った時の頭側への血流、SAP,心拍数の変化は、若齢と老齢群で不安定でHUT中のSAPの維持能は弱く、加齢によって血管コンプライアンスが変わることも示唆され、BRが働く時のHR変化も小さく循環調節は悪くなる。
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