研究課題
線虫Caenorhabditis elegansを液体培地(CeMM)中で飼育し、寿命と老化指標を測定した。本年度は線虫を各種重力環境において寿命と老化指標を測定するための条件の検討を行った。CeMMに沈殿ができるLotがあり原因を検討したところ含有のチトクロームcの不溶物であることがわかった。チトクロームcのLotを変えてCeMMを作製した。CeMMのLotによる線虫の成長および生存率、生殖の違いを調べ、成長および生存率、生殖がもっとも良いものを選んだ。疑似無重力に線虫を曝露するための培養容器、培養条件等を検討した。CeMMの容量および測定可能な線虫数を決定した。疑似無重力装置(クリノスタット)において線虫培養器をセットできるように特に培養液が装置の作動により撹拌されることがないように装置等を改良し、条件を検討した。疑似無重力装置の作動中において線虫を観察できるように、簡易顕微鏡と動画撮影用のカメラの設置を検討した。現在作成中である。線虫の寿命を測定する培養条件等を検討した。産卵を抑えるための産卵抑制剤5-Fluoro-deoxy-uridineの濃度、添加時期を検討した。線虫の加齢に伴う生存率および活動度の変化を測定するため、培養容器を撮影することにより動画撮影を行い、動画を解析した。生存率は3分間の動画解析により特に高齢期の線虫の生死の判別が正確に行うことができることがわかった。活動度はthrashingを測定することにより行った。個体間のバラツキが大きく、最低30匹の測定が必要であるが、測定できる個体数が確保できれば加齢変化を追えることがわかった。
3: やや遅れている
クリノスタットにおいての線虫の連続的な動きを観察することが容易ではなかった。
遺伝子変異体を用いて過重力およびクリノスタットにおける線虫の寿命測定を行う。
次年度に大量に液体培地を使用する必要があったため。
液体培地を使用して当初の計画を遂行する。
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Journal of Aging Research
巻: 2015 ページ: 425261
10.1155/2015/425261.
Gerontology
巻: 60 ページ: 138-142
10.1159/000354772