研究課題/領域番号 |
26510009
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
金子 友裕 東洋大学, 経営学部, 准教授 (80530071)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 東日本大震災 / 税理士 / 中小企業 / アンケート / 倒産 / 復旧 / 復興 |
研究実績の概要 |
平成26年度では、これまでに実施したアンケート調査の結果の再検討を行った。また、新たなアンケート調査の実施に向け、事前のヒアリングを行った。この結果、東日本大震災から時間が経過しており、これまでのアンケート調査とは異なる状況の変化(建設業における人件費の高騰等の経済状況の変化、港湾設備等のインフラの復旧の進捗、高台移転に関する賛成と反対の意見の存在等)が存在することが明らかになった。 このため、新たなアンケートでは、被災地における現在の問題の所在を明らかにすることが重要であると考えた。そこで、直接的な被害を受けた被災3県(岩手県、宮城県、福島県)に絞り、具体的な問題点等を調べるためのアンケート調査を行った。 しかし、事前ヒアリング等のアンケート調査の準備に時間がかかり、アンケートの実施は2015年1月となった。このため、2014年度においては、アンケート調査の実施とその集計までであり、簡単な分析程度しか行えていない。 ちなみに、2014年度アンケート調査は、郵送配布による方法で1713通配布(1715通配布したうち2通住所不明)のうち、426通回収、回収率約24.9%となっている。 2014年度のアンケート調査の集計途中のものを整理した内容の一部を、2015年1月20日、レジリエンス協会定例会(於:京都大学東京オフィス)にて「東日本大震災以降の倒産企業の実態」のタイトルで報告した。これまでに実施したアンケート調査の結果と2014年度アンケート調査の内容を比較整理した内容で、2015年度に日本ディスクロージャー研究学会(特別プロジェクト)で報告を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2014年度中にアンケート調査の実施ができたという点では、当初の理想的な予定までの達成ができたともいえるが、実施が2015年1月となり、集計・分析は2015年度にもかかり、予定以上とまでは言えないものと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
2015年度においては、2014年度に実施したアンケート調査の結果を分析・整理を行う。可能であれば、2015年度にもアンケート調査を行いたいが、2014年度のアンケート調査の結果により、被災地に被災直後と大きく異なる状況の変化や新たな問題が生じているようであれば、事後ヒアリング等でこれらの変化や問題点を明らかにする必要があると考えている。この場合、2016年度のアンケート調査でこの実態を明らかにすることになる。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査の実施が遅れたため、郵便代(アンケート回収用、後納郵便)の支払い等が年度内に間に合わなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
2014年度のアンケート調査に関する後納郵便代に使用予定。 2015年度においては、新たにアンケートを実施する予定であり、この経費等として2015年度請求額を使用する計画である。なお、2014年度の後納郵便代が次年度使用額を超える場合は、2015年度請求額から優先的に使用する予定である。
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