2011年3月11日に起こった福島第一原発事故後の放射性セシウム(Cs)の再分配を予測するため、土壌から植物への放射性Cs移行が土壌の中カリウム(K)濃度、土壌の放射性Cs捕捉ポテンシャル(RIP)の関数として表したCsモデルを、USDAが開発したSWATモデルに組み込み、SWAT-Csを開発した。 Csモデルは水稲玄米の放射性Csの移行係数を良く再現することを確認した。SWAT-Csは、流量を良く再現したが、2015年の除染後は土壌の剥ぎ取りのためにパラメータを変える必要があった。一方、濁度、K、Csの突発的な極大ピークを予測できず、河岸崩壊のような特異なプロセスが含まれていると思われた。
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