最終年度から成果の公表にかかわる業務を持ち越していたが,それをおおむね遂行することが出来た. 網谷は研究成果の一部として,オーストリアとドイツにおけるムスリムの法的地位を国際的側面も含めて検討する英語のペイパーとして執筆し,2018年3月にシカゴで開催されたヨーロッパ研究学会(Council for European Studies)の研究大会で報告するとともに,同学会のウェブサイトに公表し,関係研究者からのフィードバックをうけた.今後更に改稿をすすめて,公刊を行う予定である. また,本研究の全体像を提示するための準備作業として,欧州における司法政治研究のこれまでの展開と今後の展望を総括する論稿の準備作業をかなりの程度すすめることができた.2017年11月にはそれに関する研究報告を北海道大学大学院法学研究科政治研究会で行い,関係の研究者から有益な示唆を得た.それを踏まえて改稿を進めており,2018年度後半には交換が予定されている. 伊藤も研究成果のとりまとめを進めるとともに,欧州における司法政治の「アクター」でもあるソヴェ・フランス国務院副長官の講演を翻訳し公刊した.
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