研究課題/領域番号 |
26512014
|
研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
松岡 京美 (孫京美) 京都府立大学, 公共政策学部, 准教授 (40425020)
|
研究分担者 |
村山 皓 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50230016)
上子 秋生 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (70378503)
村山 徹 立命館大学, 文学部, 専任職員 (80706862)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 行政行動 / 行政進展 / 公共政策 / 防災 / 減災 / 国際比較分析 |
研究実績の概要 |
この研究の目的は、行政行動の分析モデルを構築して国際比較を行い、政策実施における行政進展の構造を解明することである。研究計画に従って、26年には行政行動の分析モデルの構築を行い、27年にはモデルの精緻化を図ると同時に洪水災害を事例に、韓国、タイとの共同研究を推進して行政進展の国際比較分析を行った。分析モデルの精緻化の研究成果として研究代表者の松岡京美は、「地方自治体の政策実施における行政進展-行政行動の変容が新たなガバナンスとなる可能性」(京都府立大学『学術報告 公共政策』、2015年)を発表した。加えて災害対応において行政が「何をすればよいのか」「どのようにすればよいのか」に注目する本研究の分析枠組みによる研究成果を、研究代表者の松岡京美と研究分担者の村山徹編『災害と行政-防災と減災から』を刊行した。これは本研究の中心となる成果を示すものであり、本研究の分担者全員に加えて、海外の二名の研究協力者も執筆した。最終の28年度は、これに基づき、行政進展への知見のさらなる展開を図る予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
27年度の計画は、分析モデルの精緻化と日本、韓国、タイを事例にモデルの検証を行うことが主な目的であった。国内の洪水事例と韓国とタイの事例を総合的に分析し、国際比較による共同研究を進めた。韓国では地方行政研究院と連携して韓国の現地調査や政府機関でのヒアリングを行った。タイではチュラロンコン大学のEnvironmental Research Instituteの研究員と連携してタイの現地調査を行った。それらの連携を基盤に27年度は研究成果を書籍としてまとめた。そこでは、本研究が目的としている行政行動の分析モデルを構築して国際比較分析を行い、政策実施における行政進展の構造を示せた。研究は計画以上に進捗しており、研究分担者全員による共同研究の成果を、予定よりも1年早く『災害と行政-防災と減災から』として出版できた。
|
今後の研究の推進方策 |
28年度は、27年度までの共同研究の成果の書籍である『災害と行政―防災と減災から』を基盤に、政策実施における行政進展の構造をさらに理論的に明らかにし、研究代表者が最終的なまとめとなる論文を発表する予定である。その過程において、研究分担者や研究協力者との共同研究をさらに次の研究へとつながる方向へ展開するつもりである。
|