研究課題/領域番号 |
26520107
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
安武 敦子 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (60366432)
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研究分担者 |
才津 祐美子 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (40412613)
渡辺 貴史 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (50435468)
佐々木 謙二 長崎大学, 工学研究科, 助教 (20575394)
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研究期間 (年度) |
2014-07-18 – 2018-03-31
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キーワード | 離島 / 五島列島 / 高齢者 / アセットマネジメント / ツーリズム / 空き家 |
研究実績の概要 |
5つのサブテーマに分けて,調査研究を行なった。Ⅰ.公共投資の地域経済効果分析および公共事業の費用便益分析:地域間の経済的な格差の縮小を目指した全国総合開発計画,過疎地域自立促進特別措置法,離島振興法等に基づく離島等過疎地域での公共投資の効果・効率性への不公平感がある一方,グリーンツーリズム,ブルーツーリズム,UJIターン先として広く国民に見直されており,その交通アクセスの保障(公共投資)という側面がある。公共投資において十分に考慮されてこなかった都市部の住民の視点を明らかにするため,交通や観光業者へのヒアリングを行なった。 Ⅱ.離島振興法がインフラ整備および住民生活に及ぼす影響の分析:1953年の同法施行により離島のインフラ整備は飛躍的に進んだ。離島振興法が果たしてきた役割を,人口推移や産業推移については統計的におさえた。また申請時に施行されていなかった地方創生や国交離島法により起業が進んでおり,役所や起業者へのヒアリングを行なった。 Ⅲ.インフラのアセット評価:アセットマネジメントの導入事例,インフラ構造物の維持管理の現状の調査から,過疎地域のインフラ構造物群を対象としたアセットマネジメント手法を検討した。 Ⅳ.集落の緑地環境の保全の意義:里山と里海は生物多様性や観光の観点から保全すべき重要な緑地である。しかし高齢化・人口減のなか人為的な管理頻度が減少し,緑地の環境保全機能が低下している。役所へのヒアリングから現状を明らかにし課題を抽出した。 Ⅴ.地域再編に関する住民意思の調査・分析:およそ半数を占める高齢者の身体状況や生活への不満,外出頻度や幸福度などについてのアンケートを分析し,交通の不便さと幸福度や外出頻度は相関しておらず,二次離島周縁部においても中心部と大きく変わらないことが明らかとなった。都市部の尺度で離島を見てはいけないことを踏まえ,研究を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
代表者の親の介護に加え,熊本地震による職員派遣に伴い担当者が不在となり,年度内に終わらせることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
サブテーマから抽出された対立点や補完点など課題間それぞれの関係性を考察し,各項目の中心性や境界性を見極め,集落再編を巡る課題の見取り図を作成する。 さらに住民や職員に対する報告会を行い,離島における持続的居住を目指す前向きな場として議論を開き,意見を聴取する。それらの議論と各集落のエリアマネジメントを踏まえ,共通理解が可能な複数のシナリオを導出し,見取り図の確度を評価し,再び検討して成果とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遅延理由で述べた通り,研究代表者の親の介護と熊本地震による担当者の不在により研究が遅れ,調査結果の整理分析と現地での調査と報告会が残っている。
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次年度使用額の使用計画 |
収集した統計データやヒアリングデータを謝金をもとに整理を進め,担当課への補足調査をサブテーマごとに各1回程度し,最後に報告会を行う。
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