キノコ廃培地を反芻刺激を持つ粗飼料として利用する目的で,長繊維の培地でキノコが栽培可能かどうか,さらにその廃培地を反芻家畜に給与したとき実際に反芻を刺激するかどうかについて調査した。長繊維の原料には,長野県の地域バイオマスであるスイートコーン茎葉を用いた。これを3cmの長さで切断し乳酸発酵させたものは,キノコ培地として利用可能であったが,培地含有率は最大で25%であった。さらにこの廃培地をサイレージ化した飼料の発酵品質は良好で,めん羊の嗜好性も良かった。これを摂取しためん羊の反芻回数は一般のエノキタケ廃培地サイレージ給与時よりもはるかに多くなり,コーンサイレージ給与時に近いレベルになった。
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