本研究課題は,一般に効率的なアルゴリズムの設計が原理的に不可能であると言われている非凸最適化問題の中でも幾何的な背景を有する問題に焦点を絞り,その構造を利用して大域的最適解を効率的に見出すアルゴリズムを設計する手法を確立することを目的とした.特に,高次元空間中の2楕円体間の符号付き距離を次元の6乗に比例する程度の時間で計算するアルゴリズムを開発した.この手法を拡張して,一般化CDT問題に対しても同程度の計算時間で厳密解が計算できることを示した.また,信頼領域法の各反復で解かれる信頼領域部分問題が一般化固有値問題に帰着され,高速高精度に解けることを示した.
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