シェイプ(形状)に関する統計的推測の研究として、主に3つの成果を得た。シェイプとは、ユークリッド空間の点列を平行移動・回転・拡大縮小によって同一視して得られるデータのことである。成果の一つ目は、シェイプ空間に類似した概念としてテキスタイル集合という集合を定義し、その幾何学的性質を明らかにしたことである。この集合はテキスタイルプロットと呼ばれる可視化技法に関係している。二つ目の成果として、球面上の分布族の正規化定数が満たす微分方程式を導出した。三つ目の成果は、行列のスケーリングの応用として客観的な総合指数の決定法を提案したことである。これらの研究成果は国際学会および雑誌論文において発表した。
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