研究課題/領域番号 |
26540014
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鎌倉 稔成 中央大学, 理工学部, 教授 (40150031)
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研究分担者 |
小椋 透 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00580060)
大草 孝介 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 助教 (30636907)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 位置推定 / 正の分布 / 周辺分布 / 条件付き分布 |
研究実績の概要 |
点観測により,観測デバイスの測定するデータの誤差の性質を調査し,分布モデルを作成した.正の分布としてWeibull分布をベースとして,2つのタイプのRadial分布を構成した1つは極座標変換を行うもの,他方はデカルト座標において回転を行うタイプのものである.極座標変換では条件付分布と周辺分布の違いが形状パラメータの小さいところで大きく影響があることがわかった.また,見通し外環境でのノイズがどのように変化するか様々な環境で調査し,環境地図作成を検討する.環境地図は各種分布との混合分布として与えられるのでダイナミックに変化する,混合率の推定の問題である.この混合率を精度高く推定する統計的方法についても研究を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
位置推定技術は,計測デバイスの精度だけでなく,統計的側論が不十分なために未だ実用化に至っていない.本年度は精度推定に欠かせない確率分布に対しての新たなる提案を行い,その性質について考察することを目標とした。正の分布をベースとしてRadial分布を生成することにより,様々な統計学的な問題が派生することが近年の研究でわかっており.距離計測装置から得られるデータは,観測者を中心とする,誤差の入った距離の情報のみでRadial分布をあてはめるためには,条件付き分布あるいは周辺分布を利用する必要がある.正の分布としてWeibullを仮定すると形状母数の推定に大きな偏りが生ずる.これに対応するために,極座標変換をおこなわずに,デカルト座標において正の分布を回転する,新しい分布を導出を行った.
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今後の研究の推進方策 |
本研究で考えている問題は,室内環境における位置推定および精度評価である.その精度評価には新しい2次元確率分布の提案が必要である,Radial分布を生成する正の分布について,種々の分布を考慮し,実際のデータにどの分布が適合しやすいかを考察する 近年のGPSの性能は屋外においては極めて精度が高くなっているが,室内では衛星からの電波が届きにくく精度にも問題がある.これまでの研究は最小2乗法をベースにし,推定の統計的精度に関しての議論が行われていないままのアルゴリズムの開発であった.位置推定の精度評価には,適切な統計モデルの提案とその推定プロセスにおける統計的諸問題の解決がなされなければならない.これらの問題が解決されれば,アルゴリズムの性能の向上手法間の比較,観測機器の評価等,室内型GPSの実用化に向けての大いなる前進となる.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の大草氏(九州大学)との研究連絡で九州大学を訪問予定であったが,12月に開催されたイタリアの国際会議で会うことができ,十分な研究打ち合わせができたことにより,出張する必要がなくなったことによるものである.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度,九州大学にて,実験の状況の確認と研究連絡の旅費として使用予定である.
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