近年、マルチコアCPUやGPUといったメニーコアプロセッサにより計算の高速化を目指す研究が活発である。しかし、共有メモリ型プロセッサにおいて、多くのアプリケーションではデータ構造を共有するため、その排他制御が重大な問題となっている。 この問題の解決のため、最近利用可能となったハードウェアトランザクショナルメモリを利用して、並行データ構造を構成する方法について、LRUやB-treeを事例に研究を行った。さらに排他制御が利用できないGPUを利用した高並列処理を目指して、新たに提案した辞書プリミティブと既知のデータ並列プリミティブとを組み合わせて、一般的なテキスト処理が大幅に高速化できることを示した。
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