研究課題
本研究の目的は、利用者が指定した任意地点の定点ライブビュー(任意地点ライブビュー)を実現することである。ストリートビューの次は定点ライブビューである。定点ライブビューとは定点で撮影されたライブ映像を視聴することである。本研究では、定点ライブビューの空間差異および時間差異を考慮してライブ映像を配信する。空間差異とは、利用者の視聴したい地点の定点ライブビューを、近い地点の定点ライブビューで代替する場合に発生する空間的なズレである。時間差異とは、リアルタイムな定点ライブビューを、近い時刻の定点ライブビューで代替する場合に発生する時間的なズレである。各研究項目における研究実績の概要は以下である。項目1)移動型カメラの選択戦略:多数の移動型カメラを操作できる場合、ズームやパンを行うことでさらに空間差異および時間差異を小さくできることがあるため、平成28年度は、カメラ操作も考慮したうえで利用者の要求に応じて適切な移動型カメラを選択する手法を明らかにした。例えば、移動型カメラを動かすことで、利用者が指定した地点を撮影できて空間差異を小さくできる場合、地点指定をイベント(Event)、動かすと空間差異を小さくできることをコンディション(Condition)、その移動型カメラの選択をアクション(Action)に記述したECAルールを用いて移動型カメラを選択する。項目2)ライブ映像の生成戦略:多数の移動型カメラから映像を取得する際、遅延や再生途切れが発生する問題がある。特に移動型カメラは、移動により通信状態が不安定になるため、平成28年度は、研究代表者らがこれまでに提案してきた手法を移動型カメラ用に進化させて解決した。例えば、利用者が指定した地点を2個の移動型カメラが撮影している場合、これらの移動型カメラから取得した2本の映像を合成する。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 6件) 備考 (1件)
情報処理学会論文誌
巻: Vol. 58, No. 2 ページ: 343-355
Internatioinal Journal of Informatics Society (IJIS)
巻: Vol. 8, No. 3 ページ: 141-149
http://www-mmde.ist.osaka-u.ac.jp/~yoshihisa/dwb/