研究課題
本研究では、複数の研究拠点の研究者らが地理的に分散する科学データ、計算処理された解析結果の意味を直感的に理解できるよう可視化・共有し、協調・連携して大規模なデータを扱う科学研究を容易に行えるデータサイエンス・プラットホーム(DS-Platform)を実現することを目的とした。本年度は、昨年度実施した本研究成果の改良を目的とした追加機能を中心に、広域環境下での本研究成果の追加実証実験・評価を行い、実広域環境下における研究者が協調・連携して大規模かつ大容量なデータを扱う科学(データサイエンス)研究を容易に推進できる研究基盤としての有用性を評価した。さらに、本研究成果をまとめた国際会議、論文執筆等の成果発表に注力した。本研究成果により、複数拠点に構築される大規模可視化装置(タイルドディスプレイ)を中央集権的に管理・制御したり、研究者の可視化ニーズに応じた、SAGEやParaviewを対象とした可視化ソフトウェアの高速な切り替え機能を備えた大規模分散可視化管理制御機構VaaSを実現した。より具体的には、遠隔可視化実施時における可視化ユーザの操作に対応した、帯域や遅延などのネットワークパラメータ変動、あるいはネットワーク異常時に応じた動的ネットワークフローを制御技術、直感的なインタフェースを備えた高速可視化ソフトウェアスタック切り替え技術の実現により、データサイエンスを支える大規模可視化技術を開発した。また、本報告書執筆時点において、当該成果は国際研究プロジェクトPRAGMAを通じた国際共同研究や、大阪大学サイバーメディアセンターの有する大規模可視化装置上でのサービス展開にむけた試験運用実施等の成果につながっている。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
International Journal of Information Technology
巻: 22 ページ: 1-30
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