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2016 年度 実施状況報告書

注意トレーニングによる幸福感の向上

研究課題

研究課題/領域番号 26540075
研究機関国立研究開発法人情報通信研究機構

研究代表者

山岸 典子  国立研究開発法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報通信融合研究室, 主任研究員 (50395125)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード認知心理学
研究実績の概要

本研究は、空間的注意を拡大させるトレーニングを行うことで、その結果が社会的中に移転し、その人の注意がより自己から外にむけられるようになることで、幸福度が向上する認知手法の研究開発を主目的としている。

そこで本研究では、空間的ならびに社会的な注意の制御メカニズを神経科学的に明らかにする。今年度は、前年度までに実施した全く新しい認知心理学的手法による計測で行った実験のデータ解析を行った。被験者は当グループで開発したアプリケーションを情報端末にインストールし、一日に3回、2週間、幸福度を含むいくつかの質問と複数ブロックの注意探索課題を実施することで実験に参加した。被験者には応答回数に応じた報酬が支払われたが、予定の2週間の課題をすべての参加者は終了することができた。幸福度を0-10段階で回答してもらったが、高い、低い、中程度のデータに分け、認知心理課題との関係を解析した。今回の解析から、注意探索課題の速さは幸福度が高いとき速く、注意の広さが広がっていることが示唆された。眠さ、ストレスの強さなど他の要因と注意探索課題の速さには関係がなく、指の動きの速さとも関係がなかった。これらの結果から、幸福度が高いときは注意探索課題が早いということが日常生活の中で統計的に証明された。

3年間の計画としては、初年度に研究補助員の適任者がみつからず、2年目からの採用となり、若干の遅れが出たため、平成29年度に補助事業期間延長を申し出、承認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた短時間研究補助員を今年度も一名、半年間確保することができた。実験、研究をほぼ予定どおりに遂行できた。

今後の研究の推進方策

次年度も短時間研究補助員一名の確保ができる予定である。これまでの研究成果を踏まえ、予定通り、実験、解析、報告ができるものと予想される。

次年度使用額が生じた理由

予定では短時間研究補助員を毎年採用する計画であった。1, 2年度は該当者を通年で採用できた。3年度では該当者を採用に至ったものの、該当者の他の研究補助の多忙により、年度後半の勤務ができなくなり、費用が予定よりも少なくなったため。

次年度使用額の使用計画

最終年度としてのまとめの解析、発表を行うために使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] What does it mean to 'Appreciate what we have'? Understanding from a neuroscientific perspective2016

    • 著者名/発表者名
      Noriko Yamagishi & Norbert E. Nawa
    • 学会等名
      The 2nd International Symposium “Realizing a society based on Inamori Philosophy”
    • 発表場所
      立命館大学OICキャンパス, 大阪府, 茨木市
    • 年月日
      2016-12-08
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 視覚のダイナミクス

    • URL

      https://cinet.jp/people/2014287/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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