研究課題/領域番号 |
26540077
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大町 真一郎 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30250856)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 映像符号化 |
研究実績の概要 |
直交多項式を用いて画像を近似する方法を検討した。直交多項式には様々な種類があり、重み関数や定義域が異なる。直交多項式として、ルジャンドル多項式、チェビシェフ多項式、ラゲール多項式を用い、多項式の次数を様々に変えて元の画像との平均二乗誤差を求めることで評価を行った。一方、よく用いられる最小二乗法による近似との比較も行った。最小二乗法を用いた場合は、次数が10より大きい場合は計算精度の問題で適切な近似結果が得られないこと、直交多項式の中ではルジャンドル多項式の近似精度が最も良いことなどを確認した。ただし、画像によってその効果が大きく違うことも確認され、直交多項式による近似が有効な画像の性質についても検討する必要があることが確認された。実用を考慮し、処理時間についても評価を行った。一方で、画像全体を効率よく符号化する方策についても検討した。超高圧縮時にモスキートノイズやブロックノイズをおさえるため、あらかじめ画像の高周波数成分を削減してから圧縮する手法を検討し、画像の抽象化を利用して人間にとって違和感なく高周波数成分を削減する手法を検討した。さらに、抽象化の結果を利用して画像を領域分割する手法についても検討し、実際の画像を用いて実験を行った。信号対雑音比、SSIM、平均オピニオン評点などによりその効果を確認した。さらにこの手法の発展として、ステレオ画像を用い、平面フィッティングを利用してより正確な領域分割を行う手法についても検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、連続性や滑らかさの拘束を与える方法も開発する予定であったが、定性的な考察に留まり、実験までは至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
直交多項式を用いた画像・映像符号化アルゴリズムの開発に本格的に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
進捗がやや遅れているため、アルゴリズム開発用ワークステーションの購入および、データ収集を次年度実施することとしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
アルゴリズム開発用ワークステーションの購入および、データ収集に対する謝金として使用する予定である。
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