研究課題/領域番号 |
26540096
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
矢野 博明 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80312825)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | バーチャルリアリティ / マルチモーダルインターフェース / ハプティックインターフェース |
研究実績の概要 |
本年度は力覚提示における指示点と力の作用点を分離するために、プロトタイプシステムの実装を行った。この装置は直動アクチュエータを2本直角に組み合わせた水平2自由度の力覚提示装置で、効果器には力センサおよび非接触位置センサを取り付けた。手の拇指球をその効果器に載せ、人差し指の位置を非接触センサからの指先の位置データおよび効果器の位置データに基づいて計算する。本年度は剛体を対象としたため、指先がバーチャル物体と干渉していたら、その物体表面上に指先が移動するように拇指球に力ベクトルを出力する。また、指先の位置に力センサからの力データが作用したものとして、物体上での指先の移動の際に摩擦力ベクトルを算出した。これらの力ベクトルの合力を力覚提示装置の提示平面に射影し、その力ベクトルを拇指球に提示した。正面にディスプレイを配置することで、指先の位置やバーチャル物体を3次元CGとして視覚的に認識し、2次元平面での力覚提示装置であるが、3次元のバーチャル物体を触った感覚、特に球の上を滑らせているような感覚が得られることが、実験を通して明らかになった。また、拇指球に力覚提示する際に皮膚の剪断変形が起こったが力センサで拇指球に加わっている力を計測し、目的の反力が提示されるまで効果器を移動させるアルゴリズムを適用したことで、剛体を触っている感覚を提示することが出来た。また、摩擦力の弁別についての被験者実験を行ったところ、少なくとも5段階の摩擦の違いを識別することが可能であることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は間接提示力覚提示システムの開発が目標であったが、力覚提示システムを開発し、その効果を検証するところまで実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は皮膚の変形を利用した力覚提示および視覚的な効果との組み合わせについて研究を進める予定である。また、指先をフリーにすることができていることから、ひとつの応用として、実物体に触れた際に何らかの力覚提示を行うことで、新たな提示手法につながることから、そのような環境の可能性についても検討したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2015年度6月開催予定の国際会議に論文を投稿し、アクセプトされたため、国外旅費として本年度支出予定だった予算を回すこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
国際会議への出張旅費として使用する。
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