研究課題/領域番号 |
26540104
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤羽 克仁 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (70500007)
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研究分担者 |
佐藤 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50114872)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | バーチャルリアリティ / ヒューマンインタフェース |
研究実績の概要 |
人間の自由な行動を計測し力触覚を提示するには,関節の位置(姿勢)の計測および力触覚提示が必要である.ある関節の位置(3自由度)の計測および力触覚提示を行うには4本のワイヤが最低必要である.さらに位置・姿勢の6自由度では7本のワイヤが最低必要であり,これは提示自由度に対し冗長である.本研究では人間の自由な行動に対しワイヤどうしの干渉やワイヤと人間との干渉が発生しても位置・姿勢計測や力触覚提示を可能にするため,ワイヤの接続本数をより冗長にし,人間がどのように行動してもワイヤが他の物体を干渉していない駆動可能なワイヤを用いて関節の位置計測と力触覚提示を行うシステムを実現するためのアルゴリズムの開発に取り組んだ. 特に,ワイヤ駆動型力覚提示装置のための設計開発環境の構築が進んだため,アルゴリズムの開発がより迅速に行える環境が整った. また,同時に多数の(最大256本の)ワイヤを1kHzの更新周波数で張力の協調制御を行うシステムの設計を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
力覚提示のためのアルゴリズムの構築を目指しワイヤ駆動型力覚提示装置のための開発設計ツールが概ね開発できたため. また,駆動用の基板設計においてもユニットごとの設計と試作が順調に進んでいることから,研究は概ね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
身体全体への力触覚提示を行うため,モータの配置を含めたフレームの設計を行う.全身を覆う直方体のフレームに最大256個のモータを固定する.モータにプーリを取り付けプーリにまかれたワイヤを人間の各関節に接続する.この時,人間の自由な行動を極力遮ることがないようにまた,精度よく計測および力提示可能なように配置する. 前年度に設計した計測および力覚提示アルゴリズムを各関節に適応するため,それぞれの研究成果を統合する.PC上で1kHz以上の更新周波数で全身のワイヤ長から各関節すべての位置・姿勢を計算する.提案するアルゴリズムにより人間のある姿勢において最も効率の良いワイヤを選択する.同時にその関節に対して最も効率よく力触覚提示できるワイヤを駆動し人間の身体全体へ提示するシステムを構築する. システムの評価実験を行う.
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