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2014 年度 実施状況報告書

世界70億人の100年を地球規模でシミュレートするためのエージェント技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26540111
研究機関北海道大学

研究代表者

川村 秀憲  北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (60322830)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードマルチエージェント / シミュレーション
研究実績の概要

本年度はシミュレーションを行うための基礎として,エージェントのパラメータを表現する方法について研究を行った.特に,GISを利用してエージェントを地図上に配置する基礎的な方法,GPUを用いた並列計算の調査を行った.
まず,エージェントのパラメータとしては,GIS上の緯度経度を出発点とし,open street mapで提供されるGISデータを元にエージェントの緯度経度を割り振って実際の地図上に配置する.ここでは,地図上の交差点を抽出し,交差点周辺が居住区の可能性が高いとして確率的にエージェントを割り付ける.
さらに,基本的なシミュレーションモデルとしてシェリングの分居モデルを実装した.分居モデルでは地図をグリッドに分割し,エージェントの満足度が低い場合空き地へ引っ越しをするというモデルである.このモデルでは,各ステップに各エージェントが現在での状況を確認後,満足度が低い場合には他の地域を探索し,そこへ引っ越す手順を行う.つまり,シミュレーションはエージェント数のオーダーで実行されることになる.
具体的には,実際の札幌市の地図データを利用し,100万エージェントを札幌の地図に割り付け,引っ越しを行うシミュレーションをGPUを利用して実装した.GPUでの並列計算の実装では,全てのデータをGPUに送って計算することが出来ず,GPUの性能を発揮することができなかったが,実際にシミュレーションを実行することはできた.その後のスケールアップに向けた知見を得ることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請時から予算が削減されたため,準備できた計算マシンのパワーが当初の予定より足りず,シミュレーションが思うようにスケールアップできなかったため.

今後の研究の推進方策

現有の計算マシンでは70億エージェントを実行するのに非力であるので,目標値を50億程度に下げて現有の計算リソースで実行できる最大のレベルを目指す.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Implementation of Massive Agent Model Using Repast HPC and GPU2014

    • 著者名/発表者名
      Segawa Shinsaku, Kin Shofuku, Kawamura Hidenori, Suzuki Keiji
    • 学会等名
      World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics (WMSCI)
    • 発表場所
      Orland, Florida, USA
    • 年月日
      2014-07-15 – 2014-07-18

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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