本研究プロジェクトは,空気を媒体とした物理的刺激により生じる,まったく新しい感覚「空気覚」の創造・開発を目的とする.人間が音として認識はしないが,身体全体で感じる,空気に包みこまれるような感覚に該当する.まず,空気流発生装置の構築を行った.次にこの装置で人間を刺激し,新しい感覚の絶対閾・弁別閾を調べ,空気覚の解像度を明らかにした.更に生体計測実験および,感性評価実験を行った.これらのプロセスにより心理・生理の関係及び反応モデル・感性モデルの構築を行い,空気覚に対する人間の反応の仕組みを解明する. 以上により,空気流発生装置の基礎が構築され,それを用いた人間の空気覚特性が明らかになった.
|