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2014 年度 実績報告書

開発途上国における静脈認証を用いた地域保健医療情報システム構築に向けての基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 26540155
研究機関長崎大学

研究代表者

金子 聰  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
キーワード開発途上国 / 静脈認証 / 地域保健医療情報 / システム
研究実績の概要

開発途上国を中心とした健康・貧困に対する国際的な支援が多くなされているが、医療保健対策を計画・実施・評価する際に必要な「保健医療情報」収集のための仕組みの構築は遅れている。途上国においては、氏名・生年月日情報が混沌としていることから、情報管理に重要となる個人の同定は、困難を極める。静脈認証という生体認証の仕組みがある。認証精度が高いものの、途上国では、まだ実用化されていない。そこで、本研究では、この技術の応用し、氏名や生年月日に頼らない個人の同定の仕組みを構築、ラオスの医療機関において、実証試験を実施し、IDカード不要な途上国に適した地域保健情報システム構築に向けての基礎研究の実施を目的とした。
第一段階として、静脈認証によるID管理と静脈認証IDと妊産婦健診データを履歴として管理するプログラムを開発した。具体的には、日立製作所のシステムにより既に運用可能となっている静脈認証による静脈パターンの登録並びにその静脈パターンに対するIDの発行と妊産婦検診の履歴の登録・管理システムを開発した。
第2段階として、システムの設置と運用準備、ならびに実地の試験を実施した。申請者が総合地球環境学研究所と共に、住民登録とその追跡調査のシステム(Health and Demographic Surveillance System(HDSS))を稼働させている地域であるラオス人民民主共和国のサバナケート県セポン郡において、実証試験の準備と試験の実施を行った。同地域は、高い出産割合と、高い新生児死亡率で知られている。実際には、調査地域での保健センターにおいて、担当者に対しての登録システムの説明並びに実際への応用の可能性についての検討を行った。今後、同システムを応用し、先のHDSSと連結させた運用により、地域の妊婦、新生児、小児の健康改善のプログラムに役立てることを計画する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ラオスの保健人口サーベイランスシステムからみたラオスの人口転換2014

    • 著者名/発表者名
      西本 太, 金子 聰, 蒋 宏偉, 門司和彦
    • 雑誌名

      民族衛生

      巻: 80 ページ: 54-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 生態認証技術の趨勢:開発途上国における動向2014

    • 著者名/発表者名
      金子 聰
    • 雑誌名

      月刊自動認識

      巻: 27 ページ: 64-67

  • [学会発表] Population health and global data sciences in GRENE Ecohealth project2014

    • 著者名/発表者名
      Kaneko, S
    • 学会等名
      Japan Geoscience Union Meeting 2014
    • 発表場所
      Pacifico Yokohama, Yokohama, Kanagawa
    • 年月日
      2014-04-28 – 2014-05-02
    • 招待講演
  • [図書] 高精度化する個人認証技術2014

    • 著者名/発表者名
      金子 聰, 上繁義史
    • 総ページ数
      355
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2016-06-01  

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