研究課題
挑戦的萌芽研究
開発途上国においては、保健医療情報システムが未整備なことから、現状把握という段階を経ずに医療保健対策の策定が行われ、評価もなされないことが多い。そのようなシステムを途上国の地方において構築するに当たり根本となる問題に「個人同定の困難さ」がある。氏名の変更や通称名、複数氏名の使い分けなど、個人の氏名の特定も困難であるだけではなく、暦の普及は遅れており、生年月日も不正確である。そこで、生体認証の一つである静脈認証を応用した住民登録の仕組みの導入にむけての開発と妊婦登録での実証試験をラオスの辺縁地域において実施した。本システムによる個人の同定による医療情報の収集は有用であり、今後の展開が望まれる。
生命・健康・医療情報学